都心ブラックアウトへの危機対策



令和4年3月24日
セリングビジョン株式会社


1.ブラックアウトにヒヤリ
 昨日、東京及び東北エリアにおいては、ブラックアウト(広域大停電)の発生が懸念され、電力需給逼迫警報が発令されました。しかし、東京電力、東北電力とも他電力会社からの電力融通、政府、経済産業省などからの節電要請や揚水発電等の活用により、ギリギリ回避することができました。

2.電力需給ギャップの要因と対応
 今回の電力需給ギャップの原因は、3つあげられます。一つは、3月16日夜に発生した宮城・福島沖地震(最大震度6強)により、太平洋岸の計16基の火力発電所が運転を停止し、特に新地1号機と広野5・6号機は大きな被害を受けました。2つ目は、気温が寒冷となり、暖房の需要が増えたこと、一方で降雨(一部地域では、降雪も)により、太陽光発電量が大きく減りました。3つ目は、本来ベースロード電源であるはずの原子力発電所が再稼働できていないことがあげられます。
 このような発電量不足に対応するべく、政府は百貨店、スーパー、コンビニ、自治体等の需要家に10%の節電協力を要請しました。また、東京電力管内の企業に対して需要抑制や自家発電の活用を要請し、また電力会社も揚水発電の稼働や火力発電所をオーバーパワー(法律に基づき定格出力を若干上回る出力)させることにより、停電を回避することができました。

3.BCMの課題と急がれる対策
 これからも様々な災害の発生が予想されます。つきましては、とくに電源から遠い都心の企業におかれましては、BCP(ビジネス継続計画)のもとに、停電時でもビジネスを継続して遂行することができるように、自家発電設備やUPS(無停電電源装置)を備えておかれると安心できると考えます。また従業員への災害時に対する備えとして、防災用グッズ(ヘルメット、懐中電灯、ポータブル蓄電池等)や1週間分の避難食等を日頃より備えておくことをお勧めします。
 また、家庭におかれては、ガスコンロと携帯ガスボンベ、簡易トイレ、ポータブル蓄電池、懐中電灯、1週間分の保存水や避難食等を日頃から備えて頂くのが宜しいかと思います。
 当社はBCM(ビジネス継続マネジメント)の観点で、皆様の災害への備えが容易にできますようにお手伝いをさせて頂きますので、お声をお掛け頂ければ幸いです。
 国、電力会社では主力の火力発電所の安定供給、再生可能エネルギーの蓄電化と揚水発電の稼働、そして純国産エネルギーである原子力発電所の再稼働に尽力してほしいものです。


以 上


<お問い合わせ>
セリングビジョン株式会社
〒105-0003
東京都港区西新橋1-9-1 ブロドリー西新橋ビル8F
TEL:03-5251-3101
FAX:03-5251-6020
mail:info@sg-vn.com