防災の日。企業減災防災アドバイス



令和8年9月1日
セリングビジョン株式会社

 近年の能登半島や熊本八代の大地震などの大震災、頻発する線状降水帯による水害、そしてネパール等の山岳地帯で見られるような山河渓谷の崩壊(大規模土石流・深層崩壊)は、日本国内のどこの危機拠点・サプライチェーンでも起こり得ます。
 これら3つの自然災害について、企業が直面するリスクと、今すぐ講じるべき対策を箇条書きでまとめました。とくに、すぐ避難する、また長期避難にあたり事前に衣食住とくに、簡易住居と蓄電設備の準備を確保することを,強調したい。

1. 最近の大震災(能登半島地震、熊本地震など)への備え
リスク
広域孤立と救助遅延道路網の寸断により、物資や救助が数日数週間届かない。衣食住面で企業スタッフが困窮する。
インフラの長期途絶電気・ガス・通信だけでなく、下水道の損壊によるトイレ問題が深刻化する。
二重ローン・資金ショート拠点の損壊と操業停止により、売上が途絶えても固定費が発生し続ける。

対策
「7日間」の完全自足備蓄従来の3日分から、最低7日分の水・食料・簡易トイレ・衛生用品の備蓄へ拡充する。とくに簡易の木材組み立て住居やテント、蓄電設備を用意。
サテライト安否確認音声通話ダウンを前提に、複数のクラウド型安否確認システムやビジネスチャットの併用をルール化する。特にソーラーなど自家発電も準備。
財務BCPの組み込み被災時の即時資金調達スキーム(コミットメントラインの確保や災害補償保険の加入)を明確にしておく。

2. 線状降水帯(局地的な激甚水害)への備え
リスク
垂直避難の失敗短時間で急激に浸水するため、水平避難(他への移動)が間に合わず孤立する。千葉、福井、富山の各県の例。
タイムラインの形骸化台風と異なり予測から発生までの猶予が短く、従来の防災行動計画(タイムライン)が機能しない。
デジタルアセットなどの喪失1階のサーバー室や書類保管庫が水没し、重要データが完全に消失する。 事業所の浸水で企業活動停止。

対策
動的タイムラインの導入気象庁の「線状降水帯予測情報」やNHK防災情報、「キキクル(危険度分布)」と連動し、数時間単位で即時帰宅・リモートワークへ切り替える基準を明文化する。
IT資産の100%クラウド化重要システムや顧客データをローカルサーバーからクラウドへ完全移行・バックアップする。
浸水防止と上層階シフト止水板・土のうの配備に加え、重要設備(電気設備・備蓄品)を2階以上に移設する。 車は水没の危険が高い場合、運転しないことを徹底。

3. ネパール型の大規模土石流・深層崩壊(山河渓谷の日本)への備え
リスク
事業所の物理的消滅ハザードマップの想定外のエリアでも、山腹崩壊や天然ダム(河道閉塞)の決壊により、拠点が一瞬で押し流される。
サプライチェーンの完全切断主要幹線道路や鉄道が長期にわたり埋没し、代替輸送ルートが確保できない。日本の山岳エリアでも土石流や橋桁の倒壊も発生。
従業員の出社途上の被災山間部を通過する通勤ルートや営業ルートで巻き込まれる。

対策
地形リスクの再評価行政のハザードマップだけに頼らず、自社拠点や主要ルート周辺の「地形(急傾斜地、過去の崩壊跡)」を専門家交えて再点検する。
複数ルート・マルチソーシング化主要な調達先や物流経路が土砂崩れで塞がれた場合を想定し、完全に異なる地理的ルート・代替サプライヤーを平時から確保する。
「出社しない」勇気の制度化大雨警報や土砂災害警戒情報が発令された際、山間部を通る従業員に対して一律で「自宅待機・出社制限」をかける自動ルールを運用する。また災害予知したら早期退社を促進する。


まとめ:BCM会社として「総括アドバイス」
 「計画書(BCP)を机の中に眠らせておく時代は終わりました。これからのBCMは、『想定外の規模で、すべてのインフラが、長期間止まる』という最悪のシナリオを前提に、現場の従業員がその場で判断して動ける『訓練(DIG訓練やブラインド型訓練)』を繰り返すことこそが、企業の生存率を分ける唯一の鍵です」と発信するのが最適です。
 特に最近の災害時の衣食住の確保ができていない企業が多数あります。社員の生命を守る備蓄が一層求められます。
 車中泊、避難所雑魚寝、ホテル泊は何日も続けられない。やはりビルや家屋倒壊に,備え、簡易な木材組み立て住居(トレーラーなど)や大型テント、蓄電設備の準備と訓練は必須です。


以 上


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